2018年3月2日金曜日

「天あり、命あり 大原總一郎伝」

倉敷で大原といえば有名な大原美術館や倉敷中央病院を作った大原孫三郎(倉敷紡績)で、その息子が大原總一郎。東大で哲学をやりたかったが、父の希望で経済学部へ進み、卒後は倉敷に帰って事業を継いだ。この親子は利益は社会に還元しなければならないという、今でいうジャパネットタカタみたいな方で親子共々文化事業の育成に貢献した。著者の江上剛は銀行員出身で戦後倉敷絹織の融資を渋った立場なので感慨も一入だろう。経済小説の大家城山三郎と比べると筆の勢いはあるが、まだまだ及ばない。今後の作品に期待したい。